原子核工学専攻沿革

1957年(昭和32年)4月に大学院工学研究科原子核工学専攻が設置されたことにより、原子核工学教室が発足し、1958年(昭和33年)4月には工学部原子核工学科も設置された。発足後4年間に、計6講座が開設され、その後、原子核工学専攻には協力講座が加わった。

1994年(平成6年)度の工学研究科改組に伴って、1講座がエネルギー応用工学専攻に移行し、1つの大学院専任講座と2つの基幹講座からなる大講座制の原子核工学専攻が新たに発足するとともに、改組前に定員の基礎として大学院教育に参画していた原子炉実験所の4研究部門のうち2研究部門、原子エネルギー研究所とヘリオトロン核融合研究センターのそれぞれ1研究部門計4研究部門が協力講座となった。また1994年(平成6年)度の工学部改組に伴って、他の6教室とともに物理工学科を新たに構成して4年一貫教育を行うとともに、エネルギー理工学コース原子核工学サブコースに配属された学生を受け持つことになった。1995年(平成7年)度に原子炉実験所の改組がなされ、1996年(平成8年)度から新たに2研究分野が協力講座として参画した。さらに1996年(平成8年)度には、大学院エネルギー科学研究科の創設および原子エネルギー研究所のエネルギー理工学研究所への改組に伴い、協力講座が再編され、原子炉実験所の4研究分野のみが協力講座となった。

1999年(平成11年)度には、工学研究科附属量子理工学研究実験センターが発足し、協力講座として参画するとともに、原子核工学専攻と密接な協力関係のもとで運営されることになった。同センターの発足にあたっては、原子核工学教室の特別設備を収容する施設として1963年(昭和38年)度に宇治地区に建設された放射実験室における教育研究活動が大きな役割を果たした。放射実験室には4度の増築を経て6件の特別設備が設置された他、1988年(昭和63年)度には大学院先端設備としてイオンビーム分析実験装置が設置され、学内共同利用に供されて教育研究に活用されている。また1993年(平成5年)度には吉田地区の工学部RI施設を統合する工学部RI研究実験棟が予算化され、1995年(平成7年)に完成して原子核系のRI教育研究の一部を実施している。さらに、量子理工学研究実験センター他を収める宇治地区総合研究実験棟が2004年(平成16年)度に建設された。

年表

1957年 (昭和32年) 原子核工学専攻が全国に先駆けて京都大学大学院工学研究科に設置されました。
1958年 (昭和33年) 工学部に原子核工学科が設置されて、20名の新1回生を迎え入れました。
1994年 (平成6年) 原子核工学科は他の6学科とともに新しい物理工学科に統合され、原子核工学専攻の教官は主にエネルギー理工学コース原子核工学サブコースの講義および特別研究を担当しています。
1996年 (平成8年) 協力講座の再編成が行われ、原子炉実験所の4研究分野が協力講座となりました。
1999年 (平成11年) 工学研究科附属量子理工学研究実験センターが発足し、協力講座として加わるとともに、本専攻と密接な協力関係のもとで運営されています。
2009年 (平成21年) 附属量子理工学研究実験センターが、附属量子理工学教育研究センターに改組されました。